2021 145J ミャンマーのクーデタ―に抗議し、原状回復・民主化促進を求める

2021年2月9日

このアピールには英文版があります。
英文アピールはこちら

アピール WP7 No.145J
2021年2月8日 9日改定
世界平和アピール七人委員会
武者小路公秀 大石芳野 小沼通二 池内了 池辺晋一郎 髙村薫 島薗進

 ミャンマー国軍は、2月1日朝 アウンサンスーチー国家顧問、ウィンミン大統領らを拘束し、国家権力を掌握したと宣言した。この日は、2020年11月の総選挙で、スーチー氏らが1988年に結成した国民民主同盟(NLD)が大勝し、国軍系の連邦団結発展党(USDP)が大敗したあと初めての国会の召集日だった。
 選挙監視団を派遣した日本政府による選挙翌日の発表では「監視団が得た情報,また,活動中に情報交換した他国の選挙監視団の評価の範囲においては,今次選挙活動,投開票のいずれについても,概ね平和裡に行われたといえる。」さらに「今次選挙には国内外より合計12,000名以上の選挙監視要員が登録され,各投票所には各政党からも監視要員が派遣されており,幅広い関係者により透明性が確保された選挙であった」とされている。
 それにもかかわらず、国軍とUSDPは選挙に不正があったとして繰り返し調査を求めた。選挙管理委員会はこの申し立てを却下した。
私たちは、ミャンマー国軍が選挙結果を認めずに大統領、国家顧問たちを拘束し、報道の自由を否定し、報道規制を強化していることを認めることができない。

1 ミャンマー国軍が、すべての拘束者を直ちに無条件で釈放することを求める。
2 ミャンマー国軍は、すべての報道規制を撤廃し、報道の自由を保障すべきである。
3 日本政府は、ミャンマー国軍にミャンマー総選挙結果の尊重と原状回復を求め、ミャンマーの民主化促進に向けて最大限の努力をすべきである。
4 経済支援を進めてきた日本の企業は国軍系の企業と提携している場合、提携先を変更して民主化に貢献すべきである。

2021年2月9日改定
選挙監視団を派遣した日本政府による選挙翌日の発表では「監視団が得た情報,また,活動中に情報交換した他国の選挙監視団の評価の範囲においては,今次選挙活動,投開票のいずれについても,概ね平和裡に行われたといえる。」さらに「今次選挙には国内外より合計12,000名以上の選挙監視要員が登録され,各投票所には各政党からも監視要員が派遣されており,幅広い関係者により透明性が確保された選挙であった」とされた。
 それにもかかわらず、国軍とUSDPは選挙に不正があったとして繰り返し調査を求めた。選挙管理委員会はこの申し立てを却下した。

国軍とUSDPは選挙に不正があったとして調査を求めたが、選挙管理委員会は国軍の申し立てを却下した。海外の選挙監視団体も選挙がおおむね公正だったと評価したと報じられている

PDFアピール文→ 145j.pdf